皆さまお疲れさまです。ケンタ(@den1_tanaoroshi)です。
オーム社さんの新電気には、10月号から12月号までかれこれ3回も寄稿させていただいています。
原稿を提出する者としては執筆作業に慣れて楽しくなってきたものの、今後の記事ネタをどうしようか結構悩ましいところではあります笑
さて、今回はそんな新電気に、読者の方からLetterを頂いたお話です。
便箋が自宅にやってくる?
ということはなく、新電気巻末の「読者Letters」に読者の方からのお便りが掲載されていたのです。
コーナーには
読者の方からいただいた、お便りの一部を紹介させていただきます。
と書いてありました。
他のLetterを見ると、各コーナーに対してそれぞれ重複しないように掲載しているようですし、一部ということは、他にももっと私宛に届いていると期待して良いのでしょうか?笑
…とまぁ、そんな話を今日はしたかったのではなく、本日の趣旨は、いただいたLetterに対するコメント返しです。
気になるコメントは?
読者の方の感想を簡単にまとめると、
- 目からウロコで計算力がアップできそう。
- 素早く正確に問題を解く方法、時間の配分の仕方なども教えてほしい。
ということでした。
ちなみに、この12 月号の読者Lettersの内容を読む限り、初寄稿となった10月号の記事についての感想のようです。
もちろん新電気の方は編集者さんの協力もあって、ボリュームアップ・見た目アップしています。
感想をいただけたということもあり、今回はご要望の
- 素早く正確に問題を解く方法
- 時間の配分の仕方
について書いていきます。
時間の配分の仕方
以前、電験1・2種二次試験の試験時間に関する記事を書きました。
今回もこれと似たような戦略方法となります。
やること1.ざっと問題に目を通す
と言っても、計算問題であれば「どんな解法を使おうか?」とかまでは読み込まずに、計算問題とそれ以外(正誤問題・正誤組合せ問題・語句組合せ問題)の構成割合をさらっと確認します。ただ、例年よりも計算問題が多い or 少ないと気付いても解くしかありませんので、殊更やる必要のない作業かもしれません。
最初に目を通す必要性はこれと言って私は思い浮かびませんが、何があるか分からない状態で頭から無計画に解くことが怖いというくらいです。
やること2.正誤問題・正誤組合せ問題・語句組合せ問題を先に解く
正誤問題・正誤組合せ問題・語句組合せ問題は
- 知っていれば解ける
- 知っていなければ解けない
という至ってシンプルな問題ですので、無駄に悩まずに(妥協の解答も挟みながら)サクサク解いていきましょう。一方で、計算問題は頭を酷使すれば解法を思いつくかもしれませんので、時間を掛けるべき問題として後にとっておきます。
やること3.残り時間-5分を計算問題数で割る
計算問題に取り掛かる前に、計算問題1問につきどのくらいの時間を掛けられるのかを計算しておきます。
1問に掛けるべき時間を
\begin{align}\frac{残り時間-5分}{計算問題数}\ \end{align}
として、最初の計算問題ページの余白に計算しておきます。
この時間を目安に計算問題に取り掛かります。
やること4.計算問題を解き始める
電験1・2種二次試験であれば大問としての問題数が少なく緻密な時間配分ができるのですが、電験3種は計算問題数が多いので、問題ごとに貯金時間を把握しようとすると地味に面倒くさいです。
ということで、問題を解き始めるときに、現在時刻+1問に掛けるべき時間の時刻を問題用紙の余白の左上に書いておきます。これを目安に解いていきます。
この時間を過ぎても問題が解き終わっていない場合は、
- 解法を立てきっていて、あと少し計算すれば終わるという状態であれば最後まで解きますし、
- そうでなく迷走している場合はキッパリ諦めて次の問題に行きます。
そして次の問題でも、問題用紙の余白の左上に現在時刻+1問に掛けるべき時間を書いて解き始めます。
やること5.トラウマを書いていく
ネガティブな小タイトルですが笑、ふざけているのではなく本当にやるべきことだと思っています!
どういうことかというと、これまでに十分な過去問演習をしているのであれば、似たような問題文を読むと、自分がどこでどんな間違いをしたのかが条件反射的に思い出せるようになっているはずです。
そういったことを問題文を読みながら書き込んでいきます。
問題を読んでぱぱっと解法が浮かぶまで習熟すれば、初見で問題文を読むのと同時にトラウマを書き込むことは可能です。ただ、最初はそこまでの余裕が無いかと思いますので、そういう場合は、
- 1度頭から通して読んでから解法をゆっくり組み立てて、
- その解法から
引き起こされる想定されるトラウマを思い出す
という対応でも十分だと思います。
やること6.見直し
正誤問題・正誤組合せ問題・語句組合せ問題は見直す箇所が少ないです。というか無いのではないでしょうか?どちらかというと計算問題の方の見直しが重要です。
計算問題は、やること5で書いたトラウマをヒントに見直していきます。
素早く正確に問題を解く方法
コチラの方法は、
- 正誤問題・正誤組合せ問題・語句組合せ問題
- 計算問題
と大きく2つに分けて書いていきます。
正誤問題・正誤組合せ問題・語句組合せ問題
誤っていそうなところにアンダーライン
皆さんが既にやっていることかと思いますが、一応書いておきます。
選択肢の文章が5つあるような正誤問題において誤っている選択肢を選ぶ場合は、上から1つずつ読んでいって誤っていそうなところにアンダーラインを引いてきます。
そして、選択肢の頭に
- 誤っている選択肢であれば「×」を
- 合っている選択肢であれば「○」を
- 自信がないときは「△」を
付けます。最終的に「×」が1個あれば、その選択肢を選びます。
「×」が無くて「△」が1つ、残りが「○」だけである場合は、もう一度全てを見直した上で「△」を答えとして選びます。
「×」が2つ合った場合は、その2つに視野を狭めてじっくり選択肢を読み直して見ます。
私の場合、誤っている選択肢を選ぶ問題であれば、5つの選択肢を読み切った後は↓の画像のように手書きコメントが入ります。
何となく想像できるものの、参考書でも読んだことが無かったので「△」です。
このような感じで(2)を選びます。そして(2)が正答であることを確認して安心しました笑
語句の組合せ選択肢を選ぶ問題は最も合っているであろう選択肢を選ぶ
語句の組合せを選ぶという形での出題は電験3種に限ってのパターンであって、2種以降を経験した者から言わせてもらうと、正直言って「ずるい」の一言に尽きます笑
そんなことを言っていても始まりませんので、こういった問題についての私なりの(一般的な?)解き方を書きます。
なお、語句の組合せを選ぶ問題というのは、↓のような問題を指します。
こういった問題も、先程と同じように「○」「×」「△」を使い分けます。
- 自信がある語句には「○」
- 少なくともこの語句では無いという語句には「×」
- 恐らくこの語句かな?というときは「△」
と上書きしていきます。その結果、最も確率の高そうな選択肢を選びます。
先程の問題を私が解いてみると↓のようになります。
ということで、私なら(5)を選びます。
計算問題
計算問題については慣れるしかないかと思います。慣れる方法としては、参考書の類題や過去問を、十分アウトプットをしながらきちんと消化することです。
これについては過去記事で何度か取り上げていますので、そちらをどうぞ。
まとめ
新電気の読者Lettersを膨らまして記事にしてみました。
電験3種は比較的時間に余裕のある試験ではありますが、理論科目に限定して言うとそうでもなく、頭から解き始めると配点の大きいB問題を残してタイムアップとなってしまう可能性があります。
ということで、今回のメソッドを紹介したわけです。少しでも参考になれば幸いです。
それでは次回!
こんばんは。
二次試験合否発表待ちで悶々としております。
同じお題で2・1種一次版も...きっと既に予定されてますよね (笑
2種二次 機械・制御版と合わせて、ぜひお願いします (爆
こういう受験テクっぽい記事は私の知る限り他には無く、ケンタさんブログは見逃せません。
感謝しております。
>梅三郎さん
何とか2月まで耐え抜いてください!
一次版はもちろん書こうとは思っていますが、他の記事との優先度もあるのでいつになるかは分かりません…
二次の機械・制御は、解ける問題に30分を費やすしか方法はないと思いますよ。
引き続きためになる記事を書けるようガンバリマス!