試験会場に持ち込める『最強の武器』

電験 電卓 おすすめ 必要性

皆さまお疲れ様です。

試験勉強をするにあたって、日々の勉強セットを固めている人は多いのではないでしょうか。

電験2種一次試験の勉強をしていた頃の私の勉強セットは、以下の7つです。

  • その日の勉強する科目の参考書
  • ノート(モチベーションアップのためにナンバリングしてます)
  • 筆記用具(耳栓ケース付き)
  • 電卓
  • コーヒー(ボトルに入れたブラックです。カフェインはです)
  • スマホ(調べ物用に)

平日は仕方なく家で、休日はこれらを持って図書館で勉強していました。

このリストの中にタイトルにある『最強の武器』が含まれています。

…それは『電卓』です!!

ひのきのぼうを使っていませんか?

ここで言う、『ひのきのぼう』とは100円ショップで売ってるような、手のひらサイズの電卓のことです。

せっかく、関数電卓以外ならばどんな電卓を持ち込んでも良いのですから、是非皆さんには、使い勝手が抜群の電卓を持ち込んでほしいと思います。

ちなみに余談ですが、電験1種二次試験の試験会場で上記の電卓を使用している人がいました。

電験2種二次試験もそうですが、二次試験は計算量が非常に多く、電卓の機能をフルに使わないと到底解き終わりません。明らかに時間のロスです。

電験1種二次試験では、7桁の数字からなる2×2正方行列を延々と計算していく問題が普通に出題されます。辛かったです。。。

残念ながら、比較的計算量が少ない電験3種でも、この種の電卓を使っている人をチラホラ見かけます。試験で許されている下のような電卓を使えば、100均電卓を使っている人と比べて、理論科目だと少なくとも5分は、時間を計算以外のことに回せるのではないかと思っています。

(出典元:平成30年度用 第三種電気主任技術者試験受験案内)

しかし、私は正直この電卓をお勧めできません。

その理由は MRC です!(理由は後述します。)

なぜ電卓にそこまでこだわるのか?

たかが電卓ですが、電卓の機能をフルに使えるようになると、途中計算式を試験問題の余白に書かなくて済むようになるので、

  • 計算時間を短縮できる
  • 書き間違い・打ち間違いによる計算ミスを防げる

ことが期待できます。

この効果はエネルギー管理士以降で顕著になってきます。電験2種や電験1種まで目指している人は、是非この機会に自分の計算方法を見直してみて下さい。

電験3種の理論や機械などでボーダーラインにいる人も、出来る範囲で見直してみて下さい。合格にぐっと近づくと思います。

関数電卓は日々の勉強でも使用禁止です。

これは是非自分ルールとして下さい。

関数電卓は複雑な計算もできますが、それに慣れてしまうと本番ではなれない電卓を使うことになります。呼吸をするようにこれから教える機能を使えるようにしてください。

私は積分とか特殊な計算以外ならば、普通の電卓の方が早く計算を終わらせる自身があります。

電験の計算問題に必要な機能

イメージをしやすくしてもらうために、私の電卓を例に説明していきます。
私はこの電卓の 税込  GT  %  CE 以外を常に使用しています。 CE は後述する → の下位互換で、 GT はメモリ機能の下位互換ですので、使用していません。

私が常に使用している機能は

  •  逆数
  •  2乗
  • メモリ機能
  •  プラス・マイナス
  •  1字消去

です。重要度で言えば『メモリ機能』が群を抜いて最高なのですが、説明のしやすさの関係でこの順番になっています。それでは順に説明していきます。

皆さんが既に使っているであろう √ は説明を省いています。

逆数

電卓によって逆数のコマンドは違います。今回は私の電卓の場合で説明します。

\begin{align}
\frac{2}{3-2.1}\\
\end{align}

の計算をしたいときは

 3    2.1  

で一度答えを出して、

正確に書くと 2   .   1 ですが、視覚的なわかりやすさを重視して、 2.1 と表記しています。

 ÷   = 

逆数を計算して、

 ×  

で答えが出ます。

簡単な数字で説明しましたが、分母に$π$が入ってきた場合に、この機能はかなり重宝します。

例えば、以下のような問題のときを考えてみましょう。

\begin{align}
\frac{2}{3\pi-2.1}\\
\end{align}

一度分母を計算して、7.3245を問題用紙に書き、($π$=3.1415としています)

 2   ÷   7.3245  

とかやっていますと、時間がとてもかかり、書き間違い・打ち間違いが起こる可能性があります。電験3種の場合は、どこかでミスをすると選択肢の数値と計算結果がずれるため、手戻りが発生します。エネルギー管理士以降は、計算ミスをしても計算をトレースする以外に確認のしようがないので、部分点さえももらえない可能性があります。

2乗

\begin{align}
\\( 4.1-2 )^{2}\\
\end{align}

の計算をしたいときは、先ず中身の計算をして

 4.1    2  

一度答えを出して、

 ×   ×  

とすれば2乗が計算されます。

メモリ機能

電卓機能の中で私が1番使って欲しい機能です。

先ず、メモリ機能の概念を説明します。メモリ機能とは、電卓そのものの記憶機能でして、途中計算結果を電卓に覚えさせることができます。

電卓の中に棚があって、そこに数字を出し入れするイメージです。

この記事で説明する機能を全て使えるようになると、問題用紙を使わずに

\begin{align}
\frac{ 31-\sqrt{ 31^2-4 \times 5.5 \times 8 } }{ 2-0.1^2 }\\
\end{align}

電卓だけで計算できるようになります!(最後にやり方を説明します)

なお、 MRC ボタンが付いていると、この計算は電卓だけでできません。

そういった意味もあり、私が使用している電卓をお勧めしています。
M:Memory(記憶),R:Recall(思い出す),C:Clear(消去する)のことです。

ここでは上式の分子の一部

\begin{align}
\sqrt{ 31^2-4 \times 5.5 \times 8 } \\
\end{align}

にクローズアップして説明します。

 31   ×   ×   M+                :メモリ【961】

初期状態ではメモリの数字はもちろんです。そこに M+ を押すことで、961という計算結果がメモリに加えられます。つまり、ここまででメモリは961になります。
 ×   × のあとに = を挟んでも同じ結果になります。

 4   ×   5.5   ×   8   M-           :メモリ【785】

961が表示されている状態で 4 を押しても問題ありません。気になる場合は、 4 を押す前に C を押します。 C とはメモリを消去しないご破算です。メモリ消去も含めるご破算は CA です。

 RM   √ 

で答えとなります。

176が表示されている状態で、 RM を押しても問題ありません。

プラス・マイナス

この機能はメモリ機能を使うまでもない場合に使用します。最も多用するのは三角比の計算をする時です。例題として、力率0.8のときの $sin\theta$を計算してみます。

\begin{align}
\sqrt{ 1-0.8^2 } \\
\end{align}

を計算するときは

 0.8   ×   ×   =   +/- 

計算結果0.64にマイナスが付きます。
 +   1   =   √ 
-0.64の表示を残したまま打つのがポイントです。

で答えとなります。

1字消去

四則演算途中で数値の打ち間違いをした時は、 C ではなく、 CE を押すことで一応の対応はできます。

\begin{align}
4 \times 5.5 \times 8.74 \\
\end{align}

という計算をしたいとき、

 4   ×   5.5   ×   8.8 

と打ち間違えてしまった場合は、 8.8 までを打った状態で

 CE    8.74   = 

と打てば答えを出せます。

些細なこだわりですが、私は 8.8 までを打った状態で

 →   74  

としています。1字だけ消去したいときはを使っています。

というのも、電験1種二次試験では答えの有効数字が5桁となる問題が出てくるので、その答えを出すために多めに7桁で計算をしていく必要があるからです。

膨大な四則演算をした最後の6桁目で打ち間違いをした場合は、を使って手戻りや打ち間違いを少なくしています。

私の『最強の武器』

ここで改めて、私の電卓に話を戻します。

この電卓は、私が電験の勉強を始めてから今まで4年間強の間ずっと使っています。

この間に電池を交換したことはありません。試験途中で電池が切れるのを心配して、試験会場にボタン電池とドライバーを持っていったりしたことがありますが、太陽電池が付いているお陰で1度も電池交換をしたことがありません。

この電卓は機能ボタンが分かれていることもさることながら、角度の調整を2段階で行うことができます。(写真は高くしたときです。)

好みによりますが、画像のように使うと手の負担と誤タッチが少ないような気がします。

また、皆さんはシャーペンを持ちながらどう電卓を使っていますでしょうか。私は写真のように親指でシャーペンを持ちながら使っています。

電卓にもキーボードと同じようにホームポジションがあります。中指が 5 のところです。

簿記では左手で電卓を打ちながら、右手で計算結果を書いたりしますが、私はそんな器用なことができなかったので、今の形に落ち着きました。

まとめ

ここまで読んで頂いた方は、電卓の選び方・使い方がどれだけ重要かが分かっていただけたかと思います。タイトルの『最強の武器』とはそういうところから来ています。

電卓の機能は今回紹介した以外にもいくつか有るかと思います。できる範囲でマスターしてみて下さい。マスターした分だけ合格に近づけると思います。

【2017.9.30更新】ツイン液晶電卓について考察してみました。
電験の試験会場には電卓を持ち込めますが、関数電卓以外ならばどのようなものでも持ち込めるのでしょうか。今回はツイン液晶電卓について、持ち込めるのか、使いやすいものなのかを考察してみました。

おまけ~複雑な計算~

\begin{align}
\frac{ 31-\sqrt{ 31^2-4 \times 5.5 \times 8 } }{ 2-0.1^2 }\\
\end{align}

の計算方法の1例を解説します。(他の方法があるかもしれませんが、『私の場合』はこんな感じです。)

複雑な計算をする場合は、1番複雑な箇所から計算を始めるようにして下さい。今回で言うと√の中からスタートになります。

また、個人的な好みとしてメモリ機能は M+ から使うようにしています。特に理由はないです。

それではどうぞ。

分子の計算

 31   ×   ×   M+      :メモリ【961】

 4   ×   5.5   ×   8   M-    :メモリ【785】

 RM    +/-   +   31   =   CM   M+    :メモリ【2.9821…】

  RCM となっている電卓では、メモリを消去するのに2度 RCM を押す必要があります。 RCM を押す1度目は RM と同じことになり、途中の計算結果が消えて、メモリ数値が表示されます(上で言うと CM のところで、2.9821…が消えて785が表示されます)。その後もう1度押すことで、やっとメモリが消去されます。つまり、 RCM となっている電卓では、この計算が電卓だけでできないことになります。

分母の計算

 0.1   ×   ×   =   +/-   +   2   =      :メモリ【2.9821…】

分母と分子の合体

分母の結果を表示したまま

 ÷   =   ×   RM  

で答えとなります。

 RM は単にメモリの呼び起こしだけでなく、計算の途中にメモリした数値を挿入することもできます。

この『計算の途中にメモリを入れる』ができることで、計算がかなり楽になります。

単に問題用紙を使用しないというだけでなく、有効数字を気にせず【2.9821…】という数字をそのまま計算に使えるので、有効数字処理で数値が1ずれるという減点要因を除くことができるからです。

電験2種二次試験では最初から最後まで、この有効数字処理の正確さがつきまといます。それを電卓の機能を使うことで回避できるのは、非常にありがたいことです。

以上、おまけでした。

コメント

  1. やまさき より:

    ケンタさんおはようございます。
    この記事、ぜひ参考にさせていただきます。
    電卓でここまで使えるとは盲点でした。
    さっそく電卓ポチって使いこなせるようこのエントリー何回も見直します。
    ありがとうございました!

    • ケンタ より:

      >やまさきさん
      コメントありがとうございます!

      電験2種では単位法を使わない計算が殆どですので、どうしても計算が面倒になります。
      (単位法では電圧6,600Vを1.0に置き換えて計算ができますが、使い慣れないと計算結果がとんでもない方向に行ってしまうので、注意が必要です)

      是非3種の頃から電卓に慣れて下さい!
      私も3種の頃から、記事の機能を使えるようにしていました。

  2. 梅三郎 より:

    こんにちは。

    この記事で書かれている「RM/CM」キータイプの普通電卓を使っており、使い辛く今まで難儀しておりました。
    2種二次受ける(かもしれない)にあたり、思い切って買い換えます。Amazonでポチりました..

    っと思ってCASIOのWeb見てたら、2窓タイプってのがありました。
    試験使用はその案内に明記がなく禁止ではないようですが、いちゃもんつけられると面倒なので普通のにします。

    逆数のキー操作は知りませんでした。
    いつも有益な情報をありがとうございます。

    P.S.
    √内の31^2が3.1^2とミスタイピングになってます。

    • ケンタ より:

      >梅三郎さん
      コメントありがとうございます!

      2種ではメモリ機能を使えないと時間がかかって仕方が無いですからね笑

      あと、記事修正しました。
      ご指摘ありがとうございます。

  3. カーペンター より:

    ケンタさま 謹んで拝読
    電卓の解説、とても分かり易く素晴らしい内容です。
    是非、税込・税抜 キーも使いましょう! 73.2%を設定することで、
    三相交流の計算が、いっそう正確に、すばやく出来ます。
    私は、EL-N36と同等のモデル EL-N942を使っていますが、税率ボタンに
    タッチすることが、もはや快感ですらあります。
    電卓としては最上級モデルで一生もの(?)と考えると、受験勉強だけで使う参考書と
    比べれば、決して高くはない買い物と考えて受験の半年前に購入、12桁表示はとても
    ご機嫌な機能です。

    • ケンタ より:

      >カーペンター
      コメントありがとうございます!

      確かに税込機能は使えますね。あとで、追加記事を書かせていただきます!
      解答が3桁のときは多目に5桁で計算する必要があり、1.7320までが必要なのですが、1.732でも計算上はおなじですね。

      1種に至っては5桁で答えることもあるので、そのときは1.732050まで必要ですが、1種は基本的に単位法なので使うことは無さそうです。