過去問を何周しても一向に点数が上がらないとき

皆さまお疲れさまです。

先月は電験1・2種二次試験お疲れ様でした!

  • 上手くいった方
  • 上手くいかなかった方
  • 微妙なところで2月まで悶々と過ごす方

色んな方がいらっしゃるかと思いますが、取り敢えず一区切りということで、疲れを癒やしていることかと思います。

とは言っても、再試験となりそうな方は来月辺りから再スタートをするのではないでしょうか。

私が電験1種を受験したときは微妙な感触だったので、取り敢えず試験結果が出るまでは試験直前の状態をキープするようにしていました。

先ず初めにやること

再スタートをするにあたって最初にやることとしては、これまでの勉強方法の棚卸しです。自分の勉強方法は自分に合っていたのか、それとも合っていなかったのか。分からないなりにも考えなければなりません。

1つ言える確かな事としては、『同じことを繰り返しては来年も同じ結末になる』ということです。

例えば、圧倒的に学習時間が足りなかった人であれば『勉強すれば点数が上がる』という謎の自信は持たずに、そういう人には『どうやれば自分の時間を作れたのか?』という改善点があるように、少なからず現状の問題点があるはずなので、そこを炙り出してみて下さい。

とは言っても、中々問題点を自分で見つけるのは苦労するかと思いますので、本日は質問メールに回答する形で、私の勉強方法の一例を紹介します。

質問内容

質問された方は電験3種を何度も挑戦していて、すべての科目について合格経験があるものの、中々4科目合格にならないという方でした。

勉強の方法としては、

  1. 分かりやすい参考書を読んで理解する。
  2. 過去問をひたすら解く。

という、ある意味王道な方法です。私もこれに近い勉強スタイルでしたので、この方にはどこか大きな見落としというか間違いがあるのではないか、と思いました。

いかんせん、私からのヒアリングメールが受信拒否されていましたので、推測という形になりますが、段階に分けて回答を用意してみました。

質問メールをした場合は、『den1-tanaoroshi.com』ドメインからメールを受信できるようにご自身のメールフィルターの設定をお願い致します!!

今回のケースは電験3種受験者

電験を初めて受験する方を想定しています。特に、電験2種を見越している方は、電験3種で基礎固めをきっちりやっておく必要がありますので、急がば回れということで、敢えて時間のかかる方法を紹介しているかもしれません。

参考になるところがあれば試してみて下さい!

ステップ0.分かりやすい参考書を選ぶ

質問された方は理論科目を合格しているのか、それとも合格はしたけど既に失効しているのか分かりませんでしたが、全ての科目の基礎となる理論科目はきちんと固めておく必要があります。何とか合格点を上回る形で理論科目を合格した方は、この時期であれば一度理論科目に戻ることをおすすめします。

この記事の執筆時は11/27です。

電験3種の参考書は数ありますが、私がおすすめしているのはTACみんなが欲しかったシリーズです。

↑のレビュー記事はコチラ
遂に『あの出版社』が電験3種の参考書を出しました!ということで、早速全5冊のレビューをしてみました。

これを使って先ずは理論科目の基礎固めをして、それが終わればいよいよ他の科目に手を出していきます。

もちろん、理論科目の基礎固めには以降のステップ1~2をやっていきます。

ステップ1.参考書を理解した『つもり』を無くす

質問された方は参考書を読んで『暗記』するだけで、ほとんどノートには書かなかったそうです。ここだけ掬い上げると、私の勉強方法と殆ど同じです。

私の方法が万全とは言いませんが、1つの合格した方法とはどこかが違うためにこのような結果になっているのだと思います。

一番の根本的な原因は『理解したつもり』になっているところではないでしょうか。

この『つもり』の部分をできるだけ無くし、それをどれだけ定着させて、自然体で正しい考えができるかが合否の鍵を握ります。そのために見落としていそうなことを以下に3点挙げてみました。

推測原因1.インプットとアウトプットの時期の差

参考書を読んだだけでは、理解した『つもり』であることが多いです。

この『つもり』というのは、参考書の文章を読んで書いてあることは理解するけど、別の文章の形で書かれると理解できないというのも含みます。

そういったことを防ぐために、説明を読んで直ぐに演習問題を解いて、勘違いを修正するもしくは理解を正確に深めるという作業をする必要があります。演習問題前の解説を読むだけで終わりという行為を否定はしませんが、きちんと認識のズレを都度修正しておく必要があります。

このときに、正しい記述を選ぶ正誤問題であれば、正解以外の記述のどこが間違っているのかまでも理解して下さい。知識が5倍のスピードで修正・深化していくことになります。

電車で参考書を読んでいる人は、家に帰ったら直ぐに演習問題を解いてください。
なお、おすすめのインプット方法としては、手書きで余白にコメントや図を書いていくことです。あとで読み返したときにポイントとなる部分が分かるというのはもちろんのこと、自分がどのように整理して頭の中に入れたのかという思考回路がそのまま残してありますので、2,3周目の消化が非常にスムーズになります。

推測原因2.1周回すので満足して他の教科

他の科目を勉強したい気持ちも分かりますが、電験を初挑戦される方に限らず、先ずは1科目に戦略的にリソースを全投下してください。理論科目が合格されていない場合は、理論科目に先ずは投下して、それでも試験までにスケジュールの余裕があれば他の科目に投下していきます。

他の科目に移るとしても、ステップ2の過去問を消化し終えてからです。参考書の理解した部分が頭の柔軟な部分に残っている内に、過去問を解いて体に叩き込みます。

推測原因3.過去問に早期に手を付けている

参考書から過去問にシフトするタイミングは人それぞれです。中には最初から過去問に取り掛かる人も居ます。

今回の記事は電験3種に初挑戦している人を想定していますので、先ずは参考書を完成させるところから始めましょう。

電気科卒の人は…
以前、電気科卒の方と話したことがあるのですが、座学で学んできたことがそっくりそのまま電験に使えるとは限らないそうです。ということで、1周でも参考書を回してみてください。自身の記憶の掘り返しにもなりますし、知らない知識があれば補完ができますし。

参考書が終わったときの理想状態

参考書に掲載されている問題であれば、8割ほどスムーズに解ける状態になっているのが理想です。と言っても、そのレベルになるのは難しいかと思いますので、部分的なところでは解答の単純暗記でもいいですし、ゆっくりならば解けるという状態でもしいですし、最低限そこまでの状態になっていれば、回路が出来上がっている状態かと思います。

ステップ2.ここからようやく過去問

きちんと参考書の演習問題を潰しきった後であれば、過去問も比較的スムーズに解ける様になっているはずです。というのも、理解しやすい参考書は、過去問の中から良問を演習問題として選んできていることが多いからです。

推測原因1.合っている・間違っているのみを確認して次に

丸付けだけをして1年分解いたことにしている方は居ないかと思いますが、念のため書きます。

『合っててよかった』『外れて残念だ』というのは、受験後の自己採点だけにしましょう。きちんと理解できない箇所を潰す行為をしないと、ただの時間の無駄です。それこそ早く寝て明日の仕事に備えた方がマシです。

過去問でも、たまたま知っているところがあったから組合せの正誤問題を解けたという場合は、どの角度から問われても良いように、全ての箇所の正誤を理解しておきましょう。

推測原因2.解けない問題のスクリーニングをしていない

これは参考書でも同じことが言えます。問題を沢山解くのはもちろん重要なことですが、

  • 2周目で解ければもう十分くらいの理解度の問題
  • 少し詰まってしまったから2周目以降にも解いてくべき問題
  • あと1つ知っていれば正解になった問題
  • 全く歯が立たなかった問題

ふるい分けを1周目からしておく必要があります。理由は、以降の周で力の入れる問題を明確化するためです。

少し詰まったというのは、

  • 計算問題であれば使うべき解法がパッと思い浮かばなかった
  • 正誤問題であれば選択肢の絞り込みをスムーズにできなかった

という状態です。

私の場合は、上から順に◎、○、△、×と記号を決めて、問題文の頭に記号をつけるようにしていました。そして、◎か○が2回続いたら3周目は解かないことにしていました。

この辺りの記号の分け方や、解かないことにする程度は人によるかと思います。

推定原因3.点数を気にし過ぎてしまっている

過去問ということで、1年分をまとめて解いて、点数が低い場合は『本番も落ちる』というマイナスイメージになる方がいます。私も最初はそうでしたが、発想を逆にすることであまり気にしなくなりました。

『まだ自分の知識に穴がある。本番でこの問題に当たらなくてよかった。』と考えると、過去問を解いていても安心できるようになりました。こういった分からない問題を潰しきった状態で試験を受ければ、イレギュラーな問題が出ない限り、それ以外は過去問の類題であるためまず解けます。

気にしてしまうのは仕方のないことであって、最大の問題は点数が低いことでモチベーションが下がって勉強が続かなくなってしまうことです。

若干精神論となってしまいましたが、心構えも重要です。

過去問が終わったときの理想状態

問題を読んで解法をぱっと思い浮かべられるという状態になっているのが理想です。ここまでくれば、試験本番は過去問の延長線上に感じられることでしょう。

特に、過去の自分の間違え方まで思い出せれば完璧です!

例えば、三相誘導電動機の出力を計算する際に3倍をし忘れたなど。

結局のところ

参考書でも過去問でもサイクルを回すというのが私の勉強方法の肝です。

この方法は地道な作業の繰り返しで、特に1周目は自分の理解の道筋を作ることにかなりの時間を費やします。ただ、それが終わったら2周、3周とどんどんサイクルを回すのが早くなっていきます。最後の方は、電車の中でパラパラと確認するだけで十分になってきたりします。

参考書を何度も繰り返し解くというサイクルの考え方や回し方は、過去記事で2回に分けて紹介してますので、そちらも参考にどうぞ。
電験を始め、資格試験には『覚える』という作業が必ず発生します。今回はその作業を(私の中で)如何に効率的に行っていたかというお話です。大学受験からしてきた作業がブラッシュアップされている方法です。皆さんのご参考までに。
前回の記事で、電験の勉強で新しいことを『覚える』ためには、何度もサイクルを回して頭に定着させるということを紹介しました。そのためには1周目にできるだけ理解しておくということも。 今回はその1周目でどうやって理解するかというお話です。

詳しくは↑の記事に譲りますが、私がサイクルを回す上で重要視していたのは

  1. 1周目できちんと理解する
  2. イメージを結ぶ
  3. 何度も回してどんどん高速化させる

ということです。道のない山を時間を掛けて何度も踏み鳴らして道を作るように、頭の中に電験専用の思考回路を作っていくイメージです。

まとめ

参考書と過去問題集と分けて、私なりの使い方を説明してきました。

私の方法には近道はなく、短期間で超大量の時間を費やす方法となります。ここまでじっくりやれば、本番では余裕で合格できると思いますし、何より電験2種二次試験の勉強が楽になります。

少しでも参考になるところがあれば幸いです。

それでは次回!

コメント

  1. ソウケイ より:

    5年前に初めて電験3種を受けた時は暗記頼りで過去問10年分の解答をある程度覚えていっただけなので、どの科目も理解度が中途半端だったので当然の如く全科目ダメでした。

    でも、2年前から公式や現象がなぜそうなるのかの基礎をみっちり(自分なりに)やって去年と今年で何とか3種を合格出来ました。
    やはりケンタさんの仰るとおり電験は近道せず基礎が大事だと思い知らされた試験です。
    でも、合格はギリギリだったのでまだまだこれからですが。

    ちなみに今日は第一種電気工事士の技能試験でした。
    終了合図と共に完成したので見直す暇が無かったので、落ちたかも知れません(笑

    でも、反省点(ストリッパーを使わず、被覆剥きは全て電工ナイフ…)はあったので、来年また受けるなら、そこは克服していきます。

    とりあえず、明日から暫くは電験2種に専念できるので一安心です。

    • ケンタ より:

      >ソウケイさん
      コメントありがとうございます。
      電工1種試験お疲れ様でした!確かにこの時期に試験でしたね。

      これから電験2種へ準備されるとのことで、息の長い勉強期間となるかもしませんが、基礎からみっちり頑張ってください!