電験2種

電験2種を独学するメリット・デメリット|自力ではきつかった単元と、捨てた単元【電験二種】

皆さまお疲れさまです。ケンタ(@den1_tanaoroshi)です。

前回の記事では、独学か予備校かは「試験の戦略と自分の特性のミスマッチ」で決まる、という話をしました。今回からは、独学で進める場合の話に入ります。

最初に、独学のメリットとデメリットを整理します。デメリットのほうは、私自身が自力で進めるのがきつかった単元や捨てた単元まで書きます。

私の例をもとにどこでつまずきやすいかを先に知っておけば、実際につまずいたときに慌てずに済みます【PR】。

📌 この記事でわかること

  • ✓ 電験2種を独学するメリット(マイペースに進められる・自分の課題に集中できる)
  • ✓ 私が自力で進めるのがきつかった単元を、科目ごとに
  • ✓ 水車とパワエレを捨てた理由と、捨てる判断が成り立つ前提
  • ✓ 独学でいちばん困る「どこに力を入れ、どこを捨てるか」を決める材料

独学のメリットは「マイペース」と「集中」

独学のメリットは、大きく2つあると考えています。良くも悪くもマイペースで学習できることと、自分の課題に集中できることです。

費用が参考書と過去問の代金で済むことも、もちろんメリットの1つです。

良くも悪くも、マイペースで進められる

独学なら、講義の日程に合わせる必要がありません。仕事が忙しい週は量を減らし、時間が取れる週にまとめて進めるといった調整を、自分の都合で決められます。

分かっている単元は飛ばし、分からない単元には何日でもかけられるのも独学ならではです。ただし「良くも悪くも」で、遅れても誰も止めてくれません。前回の記事で書いた「12月までに理論を終わらせる」のような目安を決めることも守ることも、独学では誰も管理してくれません。

自分の課題に集中できる

講座では、すでに分かっている単元の講義も順番どおりに受けることになります。独学なら、自分が苦手な単元だけに時間を集中できます。

電験3種で得意だった科目の延長は軽く済ませ、そのぶん浮いた時間を一次理論の数学や二次の計算問題に回す、という配分ができるのは独学の強みです。

デメリット①:自力で進めるのがきつい単元がある

一方のデメリットとしてまず挙げたいのは、自分ひとりで進めるのがきつい単元があることです。私は電気科の出身ではないこともあり、参考書を読むだけではなかなか進まなかった単元がいくつもありました。

ここからは、科目ごとにその単元を挙げていきます。

理論:電磁気学は微積分が当たり前に出てくる

一次試験の理論では、電磁気学がきつかった単元です。微積分が当たり前のように出てくるうえに、ガウスの法則やビオ・サバールの法則のように、微小な区間で式を立ててから積分する問題が続きます。

微積分が理論のどの単元で必要になるかは、電験で微分積分はどこで使う?で整理しています。

もう1つ慣れなかったのが、ビオ・サバールの法則とアンペールの法則の使い分けです。どちらも電流が作る磁界を求める法則ですが、どちらで解く問題なのかを見分けるところでつまずきました。

対称性があって磁界の大きさが一定になる周回路を描ける形はアンペールの法則で、そうでない形はビオ・サバールの法則で微小な電流の寄与を足し合わせる、と整理できます。直線電流の周りの磁界と円形コイルの中心の磁界は公式の形が似ているので、2つを元の法則から区別する方法を電流による磁界公式にπは要るのか要らないのかに書いています。

電力・管理:水車、%インピーダンス、系統運用

二次試験の電力・管理では、水車の問題をどこまで暗記すれば良いのか分からず、結局は捨てました。覚える範囲の見当がつかないまま手を広げるより、ほかの単元の計算問題を固めるほうを選んだ形です。

%インピーダンスを使った問題全般も、いわゆる初見殺しの単元でした。機器ごとに基準容量が違えばそろえる換算が要るなど、計算に入る前の段取りが多く、特に送電電力を求める問題は、その段取りを知らないと最初の一歩が出ません。

周波数や電圧の調整を扱う系統運用の問題も、自力で進めるのがきつかった単元の1つです。

機械・制御:同期機のベクトル図と、ほとんど捨てたパワエレ

機械・制御では、同期機のベクトル図を使う問題に苦労しました。ベクトル図の描き方があいまいなままだったり、誤解したままで進めると、位相の進み遅れを問われた時点で手が止まります。

同期電動機のV曲線と同期発電機の進相運転は、同じ形のベクトル図でまとめて扱えます。その整理の仕方は同期機の位相調節はまとめて覚えられるに書いています。

パワエレは、二次試験の対策では結局ほとんど捨てました。1周期の中で、どのタイミングでどの素子が導通し、どのタイミングで電流が0になって消弧するかを、問題ごとに追いかけなければならないのが理由です。

ただし、思いつきで捨てたわけではありません。電験2種二次試験の攻略方法に書いたとおり、機械・制御は4題から2題を選ぶので、パワエレ以外の単元を固めて、残りの問題から2題を選ぶ形で臨みました。

ケンタ
ケンタ
パワエレは、電験1種に合格したあとになってから改めて取り組みました(パワーエレクトロニクスへの挑戦)。捨てる判断は試験を乗り切るうえでは有効でしたが、よく出る単元ほど、本来は準備しておいたほうが無難だと思っています。

デメリット②:どこに力を入れ、どこを捨てるかが分からない

独学のいちばんのデメリットは、どの単元を重点的にこなし、どの単元を捨てれば良いのかを、自分で決めなければならないことだと考えています。重点を置くと決めた単元でも、どうこなせば身につくのかのコツは誰も教えてくれません。

初めての受験では、解いている問題の山の高さが見えない

特に初めて受験する人は、解いている問題の山の高さが見えません。どれくらい難しいのか、それがどれくらい続くのかが分からないまま登り始めることになります。

私が水車の問題で迷ったのも、どこまでやれば足りるのかが見えなかったからです。山の高さが見えないと、捨てる判断も重点を置く判断も、決め手がないまま先送りになりがちです。

判断の材料は、過去問の出題にそろっている

力を入れるか捨てるかを決める材料は、過去問にあります。私がパワエレを捨てられたのも、過去問の傾向から、ほかの単元で2題を確保できる見込みが立っていたからです。

過去問を単元ごとに並べると、それぞれの単元がどのくらいの頻度で、どういう形で問われてきたかが見えてきます。分野ごとに並べた過去問が向いている理由は、電験2種の過去問題を参考書でどこまで網羅できるか調べてみたでも触れています。

当ブログの過去問徹底解説(電験2種 二次試験)は、年度順と分野順の両方を用意しています。分野順なら同じ単元の問題を続けて解けるので、その単元に力を入れるか捨てるかを、自分の手で確かめながら決められます。

一次試験用には過去問徹底解説(電験2種 一次試験)もあります。年度順と分野順の使い分けは年度順 vs 分野順にまとめています。

次回は、独学で突破する方法を整理します

デメリットを知ったうえで、それでも独学で進めると決めた人に向けて、次回は一次・二次それぞれの進め方を整理します。過去問の解答を見比べながら解く使い方も、そこで詳しく書く予定です(11月4日公開予定)。

まとめ

  • ✓ 独学のメリットは、マイペースに進められることと、自分の課題に集中できること。ただし遅れても誰も止めてくれない
  • ✓ 私がきつかった単元は、理論の電磁気学、電力・管理の水車・%インピーダンス・系統運用、機械・制御の同期機のベクトル図とパワエレ
  • ✓ 水車とパワエレは捨てた。捨てる判断は、ほかの単元で得点を確保できる見込みがあって初めて成り立つ
  • ✓ 独学のいちばんのデメリットは、どこに力を入れ、どこを捨てるかの判断を誰にも任せられないこと
  • ✓ その判断の材料は過去問にある。単元ごとに並べると、出題の頻度と問われ方が見えてくる

独学は自由がきくぶん、どこで立ち止まり、どこを切り捨てるかまで引き受けることになります。きつい単元があるのは当たり前だと最初から知っておけば、つまずいたときに独学そのものをやめてしまわずに済むと思います。

次回は、独学で突破する方法を一次・二次に分けて整理します。引き続き当ブログをよろしくお願いいたします!

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