皆さまお疲れさまです。ケンタ(@den1_tanaoroshi)です。
前回の記事では、電験2種の山場は一次が理論の数学、二次が計算問題だという話をしました。今回は、その山場をどう越えていくかを考えます。
独学で進めるか、予備校の力を借りるかを決める前に、まず自分の特性を知っておく必要があります。特性がわかれば、独学で行けるところまで行くのか、早めに外の力を借りるのかが自然と決まります。
後半では、予備校を「時間をお金で買うもの」と捉えて、受け直しになったときの損失をお金に換算してみました【PR】。
📌 この記事でわかること
- ✓ 電験3種の得点の取り方から、自分の特性を見分ける方法
- ✓ 勉強が進まないときに頼れる外部リソースの種類
- ✓ 予備校で買えるもの(要点・質問・答案の書き方)と、受け直しの損失の試算
- ✓ 独学か予備校かを「戦略と特性のミスマッチ」で選ぶ考え方
まずは自分の特性を、電験3種の得点から知る
自分の特性を知るいちばん手軽な材料は、電験3種のときの得点です。どの科目で点を稼いだか、どの単元が得意だったかを思い出してみてください。
理論・機械で点を稼いだ人は計算が主体、電力・法規で稼いだ人は暗記が主体とみなせます。ここでは前者を理系タイプ、後者を文系タイプと便宜的に呼びます。
理系タイプは、まず独学で行けるところまで行ってみる
計算で点を取ってきた人は、前回整理した山場(理論の数学と二次の計算問題)にもともと強い側にいます。まずは独学で行けるところまで進めてみて良いと考えています。
電験2種の理論の進め方は電験2種理論の勉強法に、参考書の選び方は電験2種一次・二次で使えるパターン別参考書にまとめています。
文系タイプは、理論がどこまで進んでいるかで判断する
暗記で点を取ってきた人は、山場の理論がどこまで進んでいるかを判断材料にしてください。翌年8月末ごろの一次試験から逆算すると、12月までには理論を終わらせておきたいところです。
この時期に理論が終わっていない場合、原因は学習時間が足りないか理解が足りないかのどちらかです。時間が足りないだけなら、逆算スケジュールの考え方で計画を組み直せば取り戻せます。
理解が足りない場合は、同じ参考書を読み返しても進まないことが多いです。そこで次の選択肢になるのが、外部リソースです。
スケジュールが遅れたら、外部リソースに頼るのも手
勉強が予定より遅れているときや、参考書を読んでも苦しいときは、独学にこだわらず外の力を借りるのも1つの手です。外部リソースは、オンラインかオフラインか、有料か無料かで大きく4つに分けられます。
| 有料 | 無料 | |
|---|---|---|
| オンライン | 通信講座(Web配信・DVD) | 講座の体験講義動画、YouTubeの解説動画 |
| オフライン | 通学講座(教室・ビデオブース)、個別指導 | 予備校の公開セミナー・説明会 |
無料のものは、つまずいた単元を部分的に埋めたり、予備校の雰囲気を知ったりするのに向いています。一方で、二次試験までを通して全面的にサポートを受けるならば、有料の講座がお勧めです。
どの予備校がどの形で講座を開いているかは、11月11日公開予定の記事で比べる予定です。
予備校は「時間をお金で買う」もの
有料の外部リソースの代表が予備校です。予備校に払うお金は、独学なら自分で回り道をして使うはずだった時間を買うためのものだと私は考えています。
では、具体的に何が買えるのかを3つに分けて見ていきます。
要点を教えてもらえて、わからないところを質問できる
講義では、どこが重要でどこは軽く流して良いかを教えてもらえます。耳から入る情報にはメリハリがあるので、本を黙読するより頭に残りやすいです。
もう1つは、わからないところを質問できることです。参考書の行間が読めずに何日も止まるような場面は、質問1つで抜けられることがあります。
二次試験の答案の書き方を直してもらえる
質問できることがいちばん効くのは、二次試験です。電験3種や一次試験のマークシートと違い、二次試験は記述式なので、たまたま正解にたどり着くということがほぼありません。
前回の記事でも触れたとおり、問題冊子には「導出過程が不明瞭な答案は,0点となる場合があります」と書かれています。過程が不足なく書けていなければ点にならず、書けていても採点者に伝わる流れになっていなければ減点されることもあります。
独学では、自分の答案のどこで減点されているかを確かめる手段がありません。これは独学なら受け入れるしかないリスクですが、講座で答案を見てもらえれば、減点される書き方をその場で直してもらえます。答案の書き方は二次試験の解答の書き方でも整理しています。
受け直しによる機会損失を減らせる
最後は、不合格で受け直しになったときの損失です。私が電験2種に使った勉強時間は、資格ごとの勉強時間をまとめた記事で数えたとおり、2年度にわたって合計約1,570時間でした。
ちなみに電験1種は約1,200時間で、2種より短く済んでいます。1種は2種で積んだ貯金で戦えたので短かったというのが実感で、2種のほうが1種より大変だという意味ではありません。
この1,570時間を受け直しでもう一度繰り返すとなると、2周目が半分で済んだとしても785時間です。仮に自分の時間の価値を1時間2,000円とすると、次のようになります。
- ✓ 受け直しにかかる時間:1,570時間 × 1/2 = 785時間
- ✓ お金に換算すると:785時間 × 2,000円 = 157万円
- ✓ 合格ラインぎりぎり(合否が五分五分)で当日を迎えた場合の損失の期待値:157万円 × 1/2 ≒ 約80万円
しかもこれは、勉強が順調に進んで合格ラインまで来ている場合の話です。予備校を使うか迷っている状態なら、不合格の確率はもっと高く見積もるべきで、損失の期待値も大きくなります。
時間の価値は人によって違うので、ご自身の時給感覚で計算し直してみてください。この金額と講座の受講料を並べると、予備校を高いと感じるかどうかの見え方が変わってきます。
電験2種を取る目的によっても答えは変わる
もう1つの判断材料は、電験2種を取る目的です。趣味や自己研鑽で取る人で、そこまで根を詰める必要がないなら、まずは独学でやってみるのが良いと思います。
転職のために取る人も、「そのうち」で良いならまずは独学からで十分です。一方で、再エネの案件が盛んなうちに取りたいなど時期を決めている人は、少なくとも受け直しでゼロからやり直す事態は避けたいはずなので、予備校の利用が選択肢に入ってきます。
電験2種が今どのくらい求められているかは、電験2種の需要は減ったのかで整理しています。
通えば何とかなる。ただし決めるのは慎重に
予備校の良いところは、合格するためのカリキュラムをきちんと消化すれば、何とかなる形になっていることです。特に文系タイプの人にとって、この差は大きいと考えています。
文系タイプの人が独学しようとすると、まず本に書いてあることの意味がわからないという壁に当たります。予備校である程度学習すると、市販の参考書が読める実力がついてくるので、そこから先は独学の教材も使えるようになります。
ただし、予備校にはお金と時間がかかるので、決めるのは慎重にしたいところです。体験講義や公開セミナーがあれば、まずはそこを使って検討してみてください。
私自身は、電験1種の二次試験で予備校を検討したうえで通わないと決めました。その経緯は予備校を検討して、独学を選んだ理由に書いています。
独学か予備校かは「戦略と特性のミスマッチ」で決まる
ここまでの話をまとめると、電験2種の山場は計算の部分にあり、そこを越えるための戦略と、自分の特性が噛み合っているかどうかが分かれ目になります。噛み合っていれば独学で、ミスマッチが大きければ予備校で時間を買うのが、私のおすすめする選び方です。
噛み合っているかどうかの目安として、自分がどちらに近いかを下で確かめてみてください。
まとめ
- ✓ 自分の特性は電験3種の得点で見分ける。理論・機械で稼いだ人は計算が主体、電力・法規で稼いだ人は暗記が主体
- ✓ 計算が主体なら、まずは独学で行けるところまで。暗記が主体なら、12月までに理論が終わっているかで判断する
- ✓ 遅れや苦しさを感じたら、オンライン・オフライン、有料・無料の外部リソースを使うのも手
- ✓ 予備校は時間をお金で買うもの。要点と質問、二次の答案の書き方、受け直しの機会損失(試算で約80万円)がその中身
- ✓ 独学か予備校かは、試験の戦略と自分の特性のミスマッチの大きさで決まる
電験2種は一次と二次で数年がかりになることも多い試験なので、どの道を選ぶかで使う時間が大きく変わります。独学でも予備校でも、自分の特性に合った道を早めに選んでおくことが、遠回りを減らすいちばんの近道だと思います。
次回からは、独学で進める場合の進め方を整理していきます。引き続き当ブログをよろしくお願いいたします!
※本記事は電験王の商品(過去問徹底解説)および資格の学校TACの講座のPRを含みます。






