皆さまお疲れさまです。ケンタ(@den1_tanaoroshi)です。
電験1種一次試験が終わりましたね。次はすぐに二次試験がやってきます。あと2ヶ月ちょっとですね。
今回の記事の内容は、大筋では皆さんの二次試験の準備指針に大きな影響を及ぼさないと思います。が、試験を俯瞰する上で安心する材料にはなると思います。ですので、読み物としてお楽しみ下さい!
なお、前回の記事はコチラです。
二次試験の傾向把握
電験1種の二次試験というと本当に未知の領域のイメージがあり、何から手を付けていいのかわからなくなります。
ということで、今回も2種二次試験と同様に傾向を把握することから手を付けました。
出題傾向を把握する情報源は?
電験1種の参考書は3種と比べると種類が極端に減るので、電験1種保持者がたくさんいる電力会社と異なり、ビルメン会社に勤務している私は過去問の仕入れにとても困りました。2種二次試験のときは、平成7年の新制度移行からの過去問が不動先生の「電験二種完全攻略」で容易に手に入ったので、把握は簡単でした。
しかし、今回はそういった本が無かったので悩みました。「電験1種模範解答集」を平成7年度から揃えれば把握できることはできるのですが、5年分で6,500円払うのはバカバカしく感じ、特に古い年度に対応している本はプレミアムが付いて青天井の価格となっていたので、別の方法を探りました。
そんなときにネットを彷徨い偶然見つけたブログで有用な情報を入手しました。そこにはこんなことが書かれていました。
電気計算の2011年3,4,6月号に電験1種の過去問一覧が掲載されています。
(引用元のブログを探してURLを貼ろうとしたのですが、閉鎖されてしまったのか見つけることができませんでした。ご存知の方がいらしたら教えて下さい。)
これは大きな情報です。早速、色んな情報を入手しているいつもの図書館に出向いて、バックナンバーを入手しました。情報を整理すると以下のようになります。
- 3月号には電力・管理
- 4月号には機械・制御
- 6月号には旧制度の口述試験
の出題内容が、昭和38年度から平成22年度にわたって一覧になっていました。
出題内容をもう少し詳しく書くと、
- 10~20文字程度のキーワードお題目(「論」か「計」のマーク付き!)
- 出題分野(電力・管理ならば水力・火力・原子力・発電機・変電・施設管理・送電特性・故障計算・進行波・力学・送電一般・配電&ケーブルの12分野で、機械・制御ならば誘導機・同期機・直流機・変圧器・パワエレ・自動制御の6分野)
- 類似出題年度
- 参考図書とその参照ページ
と、かなり至れり尽くせりです。正直ここまでの情報を得られるとは期待していませんでした。
参考図書に至っては、電力・管理で35冊ほど、機械・制御で50冊ほど挙げられていました。これに23年度以降の補完をしてまとめ直すだけでも、増刷必至の冊子になるのではないでしょうか笑
と絶賛しながらも私が使用した部分は、電力・管理の出題分野の割合と、論述問題と計算問題の割合だけでした笑
なぜ私が計算問題の割合を気にしているのかというと、電験2種二次試験のときは計算問題の方がパターン化されて対処しやすかったからです。詳しくはこちらを。
電力・管理の出題傾向は?
情報が膨大であったのと電験1種が易化してきている現状を踏まえ、新制度(平成7年度)以降の情報を対象としました。
まず、出題分野の割合についてです。
こうやって見ると結構偏ってますね。電験1種は主に発電所に必要ですので、出題割合が発電機の種別台数割合に近くなっているのが面白いです。
また、送配電の送電特性と故障計算は、(鬼のような)計算問題で頻出ですね。なお、力学が0というのは、旧制度に出題されていた名残で設けられていたからです。
次は、計算問題の割合です。
上記の割合で6問出題された場合 |
これには困りました。電験1種は計算問題が2種のときよりも少ないということは、なんとなく分かっていたのですが、これだけ定量的に数値で見せつけられてしまうと。。。
電力・管理は6題出題されるうち、4題を選択してその6割を正答する必要があります。
つまり、電力・管理の計算問題2問で8割を取っても48/120点にしからならず、残りの論述問題2問で24点→4割を取る必要があります。電験1種の論述でその割合を取るのは至難です。が、やるしかありません。
念のため直近5年の計算問題の出題数を調べてみたところ、計算問題の割合が大きくなっていることが判明しました。ですので、何とか希望は有るように感じました。
直近5年の平均で行くならば、過酷目にみて計算問題が3問出題されたとして、それらの8割を取ればそれだけで120点の6割を達成します。(\(\frac{3 \times 30 \times 0.8}{120}=60\%\)です。)
電験1種の二次試験問題1つで8割を取るというのは最初は難しく感じていましたが、過去問をやりこむにつれて、次第に不可能でないと感じるようになりました。理由は様々ですが、主には、最近の電験1種は過去問の類似問題があまり間を空けずに登場しているからです。完璧な数値の置き換え問題とまではいかないものの、考え方・使う計算式などエッセンスの部分が似通っていますので、解法を諳んじる程度までやり込めば何とかなります。
過去問は↓で紹介している、計算問題verのやり方で進めていきました。
論述問題の対策はどうしたか
電験1種の論述問題となると、問題文のキーワード自体も未知のもとなることがあります笑
ですので、私の場合は、電験2種二次試験のときと同様に殆ど手を付けませんでした。知っているキーワードの問題のときは、解答のキーセンテンスに目を通すくらいでした。
機械・制御の出題傾向は?
私はパワエレが不得意ですので、パワエレ以外の誘導機・同期機・直流機・変圧器・自動制御で攻めていくことにしました。
電験2種二次試験のときはパワエレ以外は鉄壁だった自信がありましたので、分野ごとの出題割合は調べずに、新制度以降の計算問題の割合だけ調べてみました。結果は以下の通りです。
上記の割合で4問出題された場合 |
パワエレの計算問題が出題されたとしても、残り2.5問が得意な分野の計算問題となるので、余裕を持って過去問に取り組むことができました。
まとめ
今回の情報を整理したことで、電験1種二次試験の山の形がうっすら見えてきました。
計算問題が得意な私にとっては、電験2種のときと同様に比較的攻略のし易いことが判明しました。
次回はその山をどの道具(参考書)で登っていったかのお話です。
あと2回くらいで書き終わりそうですね、長い笑 もう少しお付きあい下さい。
それでは次回!