平成30年度電験1・2種二次試験の標準解答が公表されました | 電験1種の棚卸し

平成30年度電験1・2種二次試験の標準解答が公表されました

皆さまお疲れさまです。ケンタ(@den1_tanaoroshi)です。

1/9に標準解答が公開されましたね。

毎回、小問までの配点は合格発表後も分からないままではあるものの、計算結果の数値論説問題のキーワードをメモってきた方は、どのくらいの得点率かの推測ができると思います。

去年も同じ様な記事を書いています!二番煎じです!
平成29年度の電験1種・2種二次試験が終わり、気持ちを新たにスタートしている頃かと思います。スタートするために今後の方針を決めるにあたって、一度今回の試験を客観的に見てはいかがでしょうか。

二次試験合格の条件

二次試験の受験システムを知らない方のために、一次試験と合わせた解説を軽くしておきます。ご存知の方はスルーしてください。

電験1・2種は一次試験二次試験に分かれています。

一次試験は電験3種と同じように選択問題制の4科目(理論・電力・機械・法規)です。これら4科目を3年以内に合格すれば、二次試験に進むことができます。

一次試験は電験3種と同じシステムです。

そして、二次試験は筆記試験です。筆記試験は電力・管理機械・制御の2科目しかありません。

二次試験は電力科目機械科目と考えていただいて差し支えはありません。

が、科目合格というものは無く、

  • 2科目とも平均点を超える
  • 合計得点率が6割を超える

の2つを同時に達成しないと合格することができません。

初年度にこれらを達成できずに不合格となってしまったときは、翌年は二次試験から受験できます。

一次試験はスキップできるということです。

しかし、それでも不合格のときは一次試験の4科目受験からやり直しとなります。いわゆるゼロスタートというやつです。

私の得点戦略

このブログのいたる所で書いていることですが、私は計算問題超特化型です。

1種でも2種でも変わらない戦略です。
唯一異なるのは、論説問題のキーワードの書きやすさからくる部分点の違いくらいです。電力会社以外の方にとっては、1種の論説問題は運要素が多分にあります。

電験1種で言うと、

  • 電力・管理では、計算問題2問完答。論説問題の部分点で若干の貢献
  • 機械・制御では、計算問題2問完答。

60%後半くらいの得点率を目指していました。

電力・管理では、過去問題を見ると2問ほど出る傾向でしたので、この戦略としました。というか、私はこの戦略以外では合格できないと思います。

2種は電力・管理における計算問題の割合が大きいので、1種よりかは計算問題狙いの方は合格しやすいです。

私が受けた平成28年度がどんな感じだったのかというのは、そのうち別記事で書こうと思います。

今年の試験問題

今年の問題を受験した時の私の得点率予想を、電験1種にクローズアップして書きます。

電験2種については今年の過去問に挑戦中ですので、そちらの結果の中で書いていこうと思います。

電力・管理

選択した問題は問4~8だったと思います。

今年は計算問題が4題とかなり多く、一見当たり年のようにも見えます。が、実際のところは…

問3:80%

まさかの過渡現象の計算問題でした。

計器用変圧器内部の過渡現象とかなり特殊な回路条件でしたが、きちんと誘導に乗れば、5/6問までは解けると思います。最後の論説小問は歯が立たなかったと思います。

数字だけ見れば5/6=83.3%ではあるものの、最後の問題に得点のウェイトが高くなることを想定して、少し厳し目に80%とします。

というか、この計算→計算→…→計算→最後に論説というパターンはまんま機械・制御のような…笑

問4:100%

問4も問3と同じく最近の過去問にない問題でした。

しかし、誘導にきちんと乗れば電験2種レベルだと思います。これはかなりボーナス問題です。

私が受験者であれば、この段階で問3と合わせて合格が見えてきました!

問5:100%

計算ミスをしなければ満点を取れると思います。

(4)の2回線の事故点を起点としたY-Δ変換は、1種独特ではあるものの、過去問で何度が登場してきているので、計算量が多いこそすれ何とかなりそうです。

私が受験者であれば、ほぼ合格になってきたところで、イージーミスをしないように手が震えてきます。

問6:35%

図的には電験2種の過去問(平成11,15年度)の組合せで、電験2種の合格者であれば恐らく選択する問題でした。

(1)は過去問そのままでした。(2)は図こそ過去問と同じでしたが、問題内容は違っていて、1/3くらいしか解けなかったと思います。厳し目に見て35%くらいとします。

電力・管理の合計

合計で3.15問解けたことになり、78.75%の解答率でした!

もちろんこれは机上のカウントですので、試験本番の緊張感は無く、計算ミスが皆無という前提があります。

機械・制御

選択した問題は問1,4だったと思います。

問1の代わりに問2を選ぶかどうか悩みましたが、現役のときに最後のところがパッと出てくるか微妙でしたので、結局問1を選んだと思います。

少なくとも錆びついている今の状態では出てきませんでした汗

問1:100%

そこまで奇をてらった問題ではなく、計算に時間がかかりこそすれ、最後まで行けるかと思います。

問4:100%

(2)で$\overline{ \boldsymbol{A} }$という表記を見たことがなく、行列の共役表示?かと一瞬悩みました。

逆行列は$\boldsymbol{A}^{-1}$ですし。。。

文章をきちんと読んだら、$\overline{ \boldsymbol{A} }$は共役表示ではなく$\boldsymbol{A’}$という$\boldsymbol{A}$の亜種的なものだということがわかり安心しました。

↓で取り上げる出題ミス関係を除き、これ以降はスムーズに解ける内容かと思います。

機械・制御の合計

機械・制御は完答できたかもしれません。

繰り返しとなりますが、もちろんこれは机上のカウントですので、本番は計算ミスをやらかしている可能性もあります。

総合得点

電力・管理は4問、機械・制御は2問なので、加重平均した得点率は

\begin{align}\frac{78.75\% \times 4問+100\% \times 2問}{6問}=85.8\%\\ \end{align}

となります。なかなか非現実的な数字となりました汗

機械・制御の方で試験の出題ミスがあった

今年は電験1種の機械・制御の方で出題ミスがあったようです。

確かに違和感があります。行と列の要素数が一致していないクリティカルな問題もさることながら、転置した列ベクトルの要素をベクトルとスカラーの混合で表現していることも気になりました。

大学で線形代数学を勉強していたときを思い出すと、例えば$n\times n$の正方行列を

\begin{eqnarray}\boldsymbol{A} = \left( \begin{array}{c} \boldsymbol{a_{ 1 }} & \boldsymbol{a_{ 2}} & \ldots & \boldsymbol{a_{ n }} \end{array}\right)\end{eqnarray}

とかで表しているのを見たことがあります。

$\boldsymbol{a_{ n }}$:$n$行の列ベクトル

もしくは

\begin{eqnarray}\boldsymbol{B} = \left( \begin{array}{cccc} \boldsymbol{b_{ 1}}\\
\boldsymbol{b_{ 2}}\\
\vdots \\
\boldsymbol{b_{ n}}\end{array}\right)\end{eqnarray}

です。

$\boldsymbol{b_{ n }}$:$n$列の行ベクトル

問題文で表記しようとしていた方法を見る限り、結果的には混合で表しても良いのでしょうが、転置があるから行列的にはそもそも成立しないですね。

私が今年の受験生であったら

試験本番でこれを見つけた場合を想像してみました。

おやっ?とは思うものの、試験センターが出題ミスをするわけがないだろうということで、自分の中で試験センターが訂正していた表記に考え直して、解くと思います。

少し心配ではありますが、

  • 問4が他の問題と比べて易しいと感じたこと
  • 仮に出題ミスであれば、自分が計算ミスを起こしていたとしても得点したことになるだろうという打算があったこと

により問4を解き続けると思います。

合格発表のときにどのような処理をしたのかが分かれば良いですが、実際どう処理したのかは永遠に謎のままだと思います。
ただ、出題ミスを見抜けなくて数学的におかしいことに気付かなかったのだから、(試験センターは悪くないし)選択したら喩え正解でも問4を0点にするということは少なくともないと思います。

今年の平均点と合格点

平均点

電力・管理は、個人的には計算問題の方は解きやすかったです。ただ、論説問題は変わらず意味不明(←敬意を表しています)でしたので、合格基準は平均点-5だと思います。

機械・制御の方は、私が計算問題特化型というアドバンテージを抜きにしても解きやすいと感じましたので、合格基準は平均点のまま下げないと思います。

合格点

全体で60%を基準に考えたときに、電力・管理の方が足を引っ張った結果、58%くらいになるのではないかと思います。

確信はないですが笑
過去の合格基準は↓の記事でまとめています!
皆さまお疲れさまです。ケンタ(@den1_tanaoroshi)です。 2/7に電験1・2種の合格発表がされましたね!試験があったのが...

もし平成28年度が不合格だったら

私は2年前の試験で合格しています。

そのときに受かっていなかったとしても、今年の試験で合格していた可能性があります。

試験会場で解いていたらここまでの得点率ではないでしょうが。。。でも、8掛けしても合格点に到達していますので、そこそこ信憑性は高いと思います。

ただここで問題なのは、去年の試験内容であれば間違いなく不合格になっていたと思いますので、今年合格するためにはゼロクリアの壁を越えなければなりません。どういうことかというと、一気に一次試験を4科目とも合格しなければならないということです。

平成29年度の電験1種・2種二次試験が終わり、気持ちを新たにスタートしている頃かと思います。スタートするために今後の方針を決めるにあたって、一度今回の試験を客観的に見てはいかがでしょうか。

んー、それはそれでとても難しそうです!

こういったところは完全に運ですね。頑張って一次試験を突破した年が論説地獄ということも、可能性としては無くはないです。

まとめ

かなり甘々の想定ですが、今年も合格できた可能性があります。

私が実際に合格した年の翌年である昨年度では不合格であっただろうとは思うものの、3年で2回合格(想定)と中々の合格率です。

これは見方を変えると、計算問題特化の方にとってはポジティブな情報だと思います。

と言いつつ、目下取り掛かり中の電験2種の過去問再挑戦シリーズで二次試験の結果が散々だったら笑えますね笑

それでは次回!