皆さまお疲れさまです。ケンタ(@den1_tanaoroshi)です。
年度を経る毎に、資格試験業界では様々な参考書が登場してきます。新しい参考書は他の参考書よりも優れていたり、困っている受験生のかゆいところに手が届くようなものでない限りすぐに埋没してしまいます。
電験3種は数ある理系国家資格の中でも人気の資格で、新刊の参考書が出るだけでなく通信講座や少しマイナーですが質問対応をする方も出てきています。
ところが、電験2種になるとその傾向は見られなくなってきて、定番の参考書が固定化されてきているのが現状です。が、その中でも最近新しいシリーズが出てきたようで、今回はそのレビューをしてみたいと思います。
完全マスターシリーズとの関係性
新しいシリーズは「徹底マスター」というタイトルです。「完全~」とちょっと名前が被っています。
完全マスターシリーズと同じサラサラした表紙です。また、ページ量も完全マスターと同じくらいです。
以前、読者の方から「完全マスターシリーズが廃刊となり、徹底マスターシリーズが後継シリーズとなる」とのコメントをいただきました。しかし、徹底シリーズが発行された今でもオーム社のHPには完全マスターシリーズが掲載されていて、Amazon・楽天ブックス・書店でも入手可能です。今が単なる重複期間ということなのでしょうか?
下の方で説明するように、個人的には徹底マスターシリーズの方が使いやすいと感じたので自ずと廃刊になる可能性はあると思いますが、一方で3種での完全マスターの根強い人気から、2種も完全マスターでという人もいるはずですので、出版会社としては販売するだけはするのではないでしょうか。
出版社の公式見解が無い今としては、独立した新しいシリーズということにしておきます。続報が入り次第、この直下に更新情報を入れます。
本の構成について
視覚的にわかりやすい
完全マスターシリーズと同じように、それぞれの単元で導入解説→問題という形をとっているのは同じです。が、徹底シリーズの方が、明らかに解説の量が豊富で、図が多くて視覚的にわかりやすいです。チャートやフロー図を使った説明もあり、概念の整理がしやすくなっています。そのお陰で、導入解説が単調でなく、テンポよくメリハリのついた読み込みができるとおもいます。
そのほか、重要事項や計算のテクニックの説明を吹き出しで要所要所に挟み込んでいるため、補足理解ができます。私が勉強していた時は、自分で書き込んでいたので結構手間でした。
問題解説が豊富
電験2種一次試験は理論を除いて計算問題が出題されず、知識問題がメインです。そのため、完全マスターシリーズの電力とかの問題演習では、解説が省かれていることが殆どでした。これには非常に悩まされた記憶があります。空欄前後の文脈からなぜその答えになったのかが自明な問題以外は、都度ネットで調べていたからです。
徹底マスターシリーズでは、知識問題でも問題毎に丁寧な解説を付けています。これだけで参考書の進捗スピードが格段に上がります。
かといって問題の質が落ちていない
解説が丁寧だとこれだけシリーズのように、問題も簡単すぎるのでは?と思いましたが、どの問題も完全マスターシリーズで解いていたような問題でした。どうやら、過去問から演習問題を選んできているようです。
また、単元によっては二次試験の問題を取り上げていて、ここも完全マスターシリーズと同じです。
まとめ
正直ここまで良本だとは思いませんでした。個人的には、完全マスターシリーズが勝っている点を見つけることができなかったです。強いて挙げるのならば、問題数が徹底マスターシリーズの方が若干少ないかな?という点です。(単元毎の問題数を比較したわけではないですが)
前書きのところで、8割解ければ合格!と紹介されているように、確かに私もそう思いました。この参考書が使える人は少し羨ましいです。やはり、年度を経るごとに参考書の方も進化してきますね!
それでは次回!
ています。
電験二種 徹底マスターシリーズ 理論(平成30年7月25日 改定第二版第一刷)を購入しました。
記載されている数式に誤りと考えられるものが複数箇所ありました。
例 数式(2-36)(2-37)(2-60)
てにをは などの誤用ではなく、重要な数式なので困惑しております。
>武村聡史さん
コメントありがとうございます!
2-36の等号で挟まれた真ん中は2-34から来てますね。同様に2-37は2-35からです。
2-60は確かに誤植ですね。
https://www.ohmsha.co.jp/ohmgrp/contact.htm
から聞けば公式な回答を得られるはずです。
電験の参考書は発行数が他と比べて少ないので、どうしても誤植はあります。
でもそれを見付けられると言うことは、力が付いている証拠だとポジティブに捉えてはいかがでしょうか。
新たに初版を買われる方は少ないと思いますが、2版の違いは理論は誤植修正、機械は著者変更に伴う原稿差し替えとオーム社から回答をもらっています。
参考までに
>まつおさん
サポートコメントありがとうございます。
ですが、私が確認したのは第2版第一刷でした。。。まだまだ誤植があるようですね。
こんにちは!
悪魔の階段を登り始めた者です(笑
微分積分を勉強しだして、既に頭からモクモクと煙が噴出中です(汗
でも、今まで暗記していた公式を定積分で導き出せるのは面白い発見ですね。
それで質問ですが、基礎学習が終わったら徹底マスター(理論、電力、機械)を購入しようと思いますが、特に理論が苦手なので「これだけ理論」経由でステップアップしていく方が良いかなと迷っています。
徹底マスターをまず読んでみてから、理解不能な場合に「これだけシリーズ」などに立ち戻った方が良いのでしょうか?
それとも「これだけシリーズ」を理解できるという事は既に徹底マスターシリーズから始めても問題ないという事でしょうか?
実は既に「これだけ理論」を購入して、ざっと読んでみましたが、微積の問題は解けないけど解説を読めばギリギリ理解できる(かな?)というレベルです。
>ソウケイさん
電験2種を数年で取得する計画であれば、これだけシリーズで得るものが多いようですし、これだけシリーズから始めた方が確実かと思います。
ただ、これだけシリーズは本当に基礎の問題しか取り上げていないので、過去問なり徹底マスターなりできちんと試験レベルの問題に慣れておく必要があることには注意して下さい。
徹底マスターシリーズの理論が間違いだらけで使い物になりません。問い合わせても正誤表出しますと言うだけ。去年の12月から問い合わせていますが試験残り1ヶ月となった現在も正誤表は出ておりません。再度問い合わせても連絡すら返ってこない、このような対応をとる企業の参考書を全国で頑張っている同じ受験生に使って欲しくありません。
受験生が後悔しないように、おすすめから下げるか、間違いが多数あるという点、それに対して企業は何もしないという点を記事に加筆してもらえませんか?
>だいさん
情報ありがとうございます。
シリーズ自体はきちんとしていると思いますので、「間違いが多数あるという点」を後日に別記事対応させていただきます。
最近執筆できる時間が取れていなくて後手対応となり、申し訳ないです。
既存記事に加筆して対応いたしました。