皆さまお疲れさまです。ケンタ(@den1_tanaoroshi)です。
今回は電験1種二次試験のマイルドさをお伝えしようと思います笑
当ブログでは電験1種二次試験をえげつない!、鬼畜だ!とか表現していますが、たまに試験センターが仏の顔を見せることがあります。(ほんとたまにですが、、)
具体的に言うと、「2種合格者なら初見で完答できるのではないか?」という問題が稀に出ます!今回はその問題を紹介していきます。
試験問題を紹介する前に
今回の紹介は、2017.10.3時点で試験センターから入手できる至近8年分の問題を紹介しています。
合格基準は電験2種と同じく、
- 各科目で平均点(非公開)以上を取る(-5点等のボーダーライン下げが稀にある)
- 全体で6割以上を取る(-5%等のボーダーライン下げが稀にある)
となります。ですので、単純に考えると電力・管理と機械・制御でそれぞれ2.4問と1.2問解ければ、合格ラインを超えます。
各科目で選択できる問題の中に稀に2種レベルの問題が入っていますので、それを選択して1問完答してしまえば、一気に合格に近づけることが分かるかと思います。
1種二次試験になって初めて勉強する分野は↓を参照して下さい。
電力・管理
水力発電
年間発電量と設備利用率を計算する問題です。計算量がとても多いだけ(!?)ですので、丁寧に解けば2種合格者の方でも完答できると思います。
火力発電
燃料の燃焼問題です。湿り度も空気比も出てこないので、ボーナス問題過ぎます笑 下手したら3種合格者でも完答できるかもしれません。
並列した発電機の速度調定率の問題です。特段、特殊な条件が無く、素直に解けるかと思います。
送電
三巻変圧器を経由して送電する際に、コンデンサの有無で受電電圧がどのくらい変わるかという問題です。計算量こそ若干多いですが、使う公式や考え方は2種の範囲内です。電験2種平成9年度の問題と殆ど変わりません。
直流連系を含めた3地域間の電力融通問題です。連系線の問題は2種でも頻度は低く、直流連系の経験は私は無かったです。が、直流連系の挙動について説明が有るので、それを立式(と言っても比例関数を作るだけ)できれば、解答までたどり着けると思います。
機械・制御
誘導機
電験2種平成14年度の誘導機の特性問題をきちんと理解していれば、計算が少し面倒ですが、最後の答えにたどり着けると思います。
誘導機の二次回路を一次回路と電気的に接続したと仮定するまでの導出を理解していれば、初見で解けると思います。計算するところは殆ど無いので、ここを解けるともう1問に十分な時間をかけられるかと思います。
同期機
電験2種平成12,19年度の同期機の問題と殆どレベルが変わりません。
パワエレ
ここは捨ててましたのでスキップです。
なお、至近8年で7問出題されています。
自動制御
ラウス表が出てきますが、計算量・使う公式は2種と同じくらいです。
上記以外
回転方程式とはずみ車の問題です。回転方程式が出てきたと言っても、微積分を全くしない問題です。2つの回転体の慣性モーメントを合成する考え方が出来ていれば、解けるかと思います。
出題頻度
電力・管理
電力・管理に関しては、四端子定数や対称座標法など新たに覚えないといけない考え方が比較的多いので、2種合格者でも完答できる問題は5問と少ないです。
8年間で48題出題されるので、1種二次試験の準備を始めた段階で
\(6 \times \frac{5}{48}=0.625\)問解けている
ということになります。ということは、残り1.8問を解けるようになれば、合格に近づく計算です。
機械・制御
機械・制御に関しては、電力・管理よりかは覚えることが少ないので、2種合格者でも完答できる問題は6問と多いです。
つまり、8年間で32題出題されるので、1種二次試験の準備を始めた段階で
\(4 \times \frac{6}{32}=0.75\)問解けている
ということになります。ということは、残り0.5問を解けるようになれば、合格に近づく計算です。私の経験でも同じでしたが、電力・管理より掛ける時間が少ないかと思います。
まとめ
1種の勉強をし始めるときは、電験1種に対して未知のイメージが大きく、レベル感が皆無かと思います。が、今回紹介した問題を見てみると、「意外に解けそうで、そこまでハードルが高すぎないのかも?」と思ってもらえたかと思います。まぁ、全てがこんな感じではありませんが、試験本番でこのレベルの問題が出てくると、非常に安心して解けます。ちなみに私は平成28年度受験者でしたので、送電問題をもちろん選択しました笑
今回は受験者数の少ない1種の方向けの記事となりました。と言いつつ、2種受験者の方でも面白そうな内容になったかと思います。
それでは次回!