皆さまお疲れさまです。ケンタ(@den1_tanaoroshi)です。
皆さんは年末年始はどのように過ごしましたか。私の年末年始は記事の書き貯めで終わりました。
ちなみに、一昨年の年末年始は電験1種取得前でしたので、特番を見ずにずっと勉強していた記憶があります笑
さて、今回は技術士一次試験の2科目め、適性試験を解いてきた話です。
なお、これまでの記事はこちらです。
適性科目とは
その名の通り、技術士の適性があるかを確認する試験となります。適性と言っても、技術とかの一般知識があるのかという適正の方ではなく、技術士として公明正大に顧客または自身の課題解決をできるかという方です。ということで、今流行の技術不正や、実用新案権などの権利関係の問題も出題されています。
ちなみに、試験実施大綱には「技術士法第四章の規定の遵守に関する適性を問う問題」と書いてあります。技術士法という法律があるんですね。
電技を端から端までじっくり読んだことのない私ですが、今回は記事を書くこともあり技術士法をじっくり読んでみました。驚いたところが何箇所かあったので、少し紹介していきます。
文部科学省が所管
私が持っている国家資格は幾つかありますが、有名どころな電気主任技術者とエネルギー管理士の免状は経産省名で発行されているものでしたので、文科省ということに少し新鮮味を感じます。
相互承認制度がある
技術士があると国家間協定のエンジニア認証を得たり(APECエンジニアと言います)、逆に海外の技術士相当資格を保有していると日本で試験を経ずに技術士の登録ができたり(IPEA国際エンジニア協定と言います)するそうです。こんなところも書いてありました。
技術士取得のための別ルートとはなりませんが、海外でのエンジニアリング活動の一助としては有用なルートになり得ます。
試験範囲の技術士法第4章
4条だけで短いですし試験に穴埋め問題が出ますし、読んでおいた方が良いと思います。
過去問を1年分でもやれば第4章に書いてあることがなんとなく分かりますが、条文を読むのは決して時間の無駄では無いでしょう。
解答形式
問題数
15問と基礎科目と同じ問題数です。
出題分野
基礎科目ほどの明確な分野分けはされていません。
解いている時に印象的だったのは、その年度の世相を反映した問題が見られたことです。これは再挑戦した平成28年度も、それ以前の受験対策をしているときにも見られたことでした。
例えば平成28年度の10問目では、問題文の初めが
近年、国内外で国民経済の一翼を担う産業(自動車、建設、電機等)の名門企業における不正や不祥事が相次いで発覚し、健全な社会経済の発展や消費者の生命、身体、財産、その他の利益の保護に深刻な影響を及ぼしており、社会的に重要な問題として浮上している。
となっています。技術者として、技術以外の視点も大切にしておけよというメッセージなのでしょう。このくらいならばニュースを見ておけば大丈夫なような気もしますが、狭い情報源しか持っていることがないように注意する必要があります。
結果発表
9/15問正解→60%
合格ラインの50%は越えました。が、50%は7.5問となるので、実質8問正解が合格ラインです。ということは合格ライン上から1点だけ多く得点できたに過ぎません。
不正解だった問題をつぶさに見ていくと、惜しいという不正解が4問程ありました。そのように勝手に言っている理由を説明していきます。
適性科目は他の科目と同様に記号選択問題です。ただし、計算問題とは異なり、文章の正誤判定問題しかりません。
基本的に、ある概念に関する5個の文章が掲載されて、
- 適切な文章はどれか?
- 不適切な文章はどれか?
- 適切/不適切の正しい組み合わせはどれか?
の3パターンの設問となります。3について詳しく説明すると、5個の文章の適切/不適切の\(2^5=32\)通りの中から5通りを解答の選択肢として、その中から受験者は解答します。
1,2に関しては、最も適切(不適切)であろう選択肢を選べば正解となる一方で、3に関しては、個別に選択肢の適切/不適切を判断していかなければなりません。一般常識で大部分は分かるのですが、微妙な差異を判断するのは難しく、3のような問題では4/5の適切/不適切が合っていたとしても、残り1/5の判断を間違うとその問題全体が不正解となってしまいます。
そういった問題が4問ありました。。。選択肢問題が得意な人はこういうところでミスを侵さないんでしょうね。
まとめ
適性科目については現役のときと同じくらいの得点率でした。要は、対策しようがしまいが変わらないってことですね笑
なお、技術士二次試験で口述試験を受けるに当たっては、どちらにしろこのような不明瞭部分は無くしてスラスラ言えるようにしておく必要がありますので、実務経験が溜まるようでしたら、この辺りの対策をしておく必要が出てくるのではないかと思います。
それでは次回!